二百十日(立春から数えて210日目)の前後は、台風到来の時節で農業の厄日。風を鎮め、農業の豊作を祈る行事がルーツの祭りが『風の盆』で、盆とは富山の方言で「休み」のこと。越中おわら節の哀愁を帯びた旋律にのって、踊り手たちが洗練された踊りを見せてくれるのが富山を代表する祭りの一つ『おわら風の盆』です。

おわらを踊りながら町内を練り歩く「町流し」を見物
『おわら風の盆』が行なわれるのは毎年9月1日〜3日の3日間。今では合計30万人前後の見物客が富山市八尾を訪れ、町は見物客であふれかえります。
東町・西町・今町・上新町・鏡町・下新町・諏訪町・西新町・東新町・天満町の10の旧町内と、旧町内外から移り住んだ人たちからなる福島の計11団体で富山県民謡越中八尾おわら保存会を構成。
地方(じかた)の演奏とともに各町の踊り手たちがおわらを踊りながら町内を練り歩く「町流し」、地方を中心にして踊り手たちが輪になって踊る「輪踊り」、特設ステージで踊りが披露される「舞台踊り」があります。
14:00〜16:00、曳山展示館でおわら踊り方教室を開催(有料)。その後、15:00〜各町で町流し・輪踊りが始まります(最終日となるこの日は、19:00〜各町での町流し・輪踊り)。
「おわら」の語源は、豊年を意味する「大藁」(おおわら)という説、「おわらひ」が省略されて「おわら」に変わったという、「おわらい」(お笑い)説があり、定かでありません。
踊りには、「豊年踊り」「男踊り」「女踊り」の3種類があり、哀調を帯びた三味線・氷見産の孟宗竹で作った胡弓(こきゅう)の音色とおわら繊細な唄に合わせて老若男女、11の町内会単位で夜が更けるまで町中を唄い踊る「町流し」が行なわれます。
涼しげな揃いの浴衣に、編笠の間から少し顔を覗かせたその姿は、実に幻想的で、今や小さな町があふれんばかりに30万人もの観光客がやってきます。
フラッシュ撮影、唄や演奏を乱す大声などは雰囲気を壊すために厳禁。

おわら風の盆 DATA
開催日 | 9月1日~9月3日 |
開催時間 | 9月1日〜9月2日15:00〜17:00、19:00〜23:00 9月3日19:00〜23:00風の盆「おわら演舞場」における演舞会(雨天中止) 富山市立八尾小学校グラウンド 9月1日19:00〜21:00 9月2日19:00〜21:25 指定席3600円 自由席2100円おわら踊り方教室 八尾曳山展示館 14:00~16:00 大人500円、小人300円 |
所在地 | 富山県富山市八尾町上新町2898-1 |
電車・バスで | JR越中八尾駅からバスで12分 |
ドライブで | 北陸自動車道富山西IC・富山ICから20分 |
駐車場 | 富山市八尾スポーツアリーナ駐車場/1000円 駐車場から会場付近までシャトルバス運行 |
問い合わせ | 越中八尾観光協会TEL:076-454-5138 |
公式HP | http://www.yatsuo.net/kazenobon/ |